さあ歩こうよ、おじいちゃん

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介護のことについて書いていたら、ある絵本について紹介したいと思いました。
「さあ歩こうよ、おじいちゃん」という子ども向け絵本です。
なぜか家にあった蔵書で、私が、リハビリの仕事いいなあと思ったきっかけの1つになった本です。

大体こんなあらすじです。
孫が生まれて、喜びあふれ、おじいちゃんはその男の子に歩き方を教えます。
時は流れ、その子は成長し、やがておじいちゃんは倒れて入院し、動けない、話せないようになってしまいます。

男の子の両親はあきらめていたのですが、男の子はあきらめずにおじいちゃんに今度は僕がとおじいちゃんに話しかけたり、歩く練習を一緒にします。
するとおじいちゃんにも少しずつ変化が・・・。
男の子のがんばりがけなげで、泣けてきます。

この絵本は少ない色数で描かれてカラフルさはないのですが、病を患ったおじいちゃんの顔貌がとてもリアルに描かれているな~と感じて、引き付けられた絵本なんです。

男の子の両親は父は脳の病気で認知症だから、もう何もできない。認知症が父のすべてである、人生終わりと思って、あきらめていたのかもしれません。
対して、男の子は病気の知識があまりないだけに、認知症はおじいちゃんの一部でしかないと思っていたのではないでしょうか。

認知症であることはおじいちゃんのすべてではない、一部に過ぎないと思うことは不可能を可能にしてみせる力があるなぁと思わされた私にとっての名作です。

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